「船員とトラックドライバー、どっちの方が稼げるんだろう?」 「実際の手取りはどのくらい違う?」 「生涯年収で考えたらどっちがいい?」
そんな疑問を持っているあなたへ。 私は3年間トラックドライバーとして働き(3トン〜フルトレーラー)、その後内航船の船員に転職しました。 両方の仕事をガッツリ経験したからこそ分かる、**求人票には載っていない「リアルな懐事情」**をすべて暴露します。
結論:お金を貯めるなら「船員」一択
両方経験した私の結論はこれです。
- 給料(額面):ほぼ互角、やや船員が有利
- 貯金できる額:船員が圧勝(生活費がかからないため)
- ライフスタイル:船員は「長期不在」、トラックは「毎日帰宅」
「とにかくお金を貯めたい」なら船員。 「家族との時間を最優先したい」ならトラックドライバー。 これがファイナルアンサーです。
私のキャリアと年収推移(リアル数字)
まずは、私が実際に稼いだ金額を比較します。
🚚 トラックドライバー時代(3年間)
| 時期 | 車種 | 平均月収 | 推定年収 |
| 1年目 | 3・4トン | 約30万円 | 約360万円 |
| 2年目 | 大型 | 約40万円 | 約480万円 |
| 3年目 | フルトレーラー | 約45万円 | 約510万円 |
- 最高月収:49万円(長距離を走りまくった月)
- 特徴:完全歩合制。走れば稼げるが、ボーナスは寸志(年1〜2万円)程度。年収510万円が限界値でした。
🚢 内航船員時代(現在・甲板手)
| 状態 | 月収目安 | 備考 |
| 乗船中 | 40〜42万円 | 各種手当込み |
| 休暇中 | 26〜28万円 | 基本給保証 |
| 推定年収 | – | 約540万円 |
- 特徴:固定給+手当。3ヶ月乗船・1ヶ月休暇のサイクルですが、休んでいる1ヶ月間も約27万円の給料が出ます。
- ボーナス:年4.6ヶ月分(昨年度実績)。トラック時代とは桁が違います。
給料以上にデカい「生活費」の差
ここがこの記事の最重要ポイントです。 年収の差は30万円程度ですが、**「手元に残るお金」**は桁違いです。
トラックドライバー時代の生活費(月約10万円)
- 食費(コンビニ、外食)、ガソリン代、交際費などで月10万円は消えていました。
- 年間生活費:約120万円
船員時代の生活費(月約2,000円)
- 食費:0円(1日3食、船のコックさんが作ってくれます)
- 光熱費・水道代:0円
- 家賃:船住まいなので実質0円(陸の家賃を除く)
- 私が使うお金:水とティッシュ代くらい(月2,000円)
- 年間生活費:約2万4,000円(乗船期間中)
💰 年間の「手残り」比較
| 項目 | トラック時代 | 船員時代 |
| 年収 | 510万円 | 540万円 |
| 生活費 | ▲120万円 | ▲2.4万円 |
| 概算 | 390万円 | 約538万円 |
| 差額 | – | +148万円 |
※税金等は考慮していませんが、船員の方が年間約150万円も多くお金を残せる計算になります。 トラック時代は「稼いでも使う」生活でしたが、船員になってからは「使う場所がないから勝手に貯まる」状態です。
10年後、20年後の未来予想図
あくまでシミュレーションですが、生涯年収でも大きな差が開く可能性があります。
🚚 トラックドライバーの未来
- 特徴:体力勝負。年齢を重ねて長距離がきつくなると、地場配送(給料安め)に切り替える人が多い。
- 給料:40代〜50代で頭打ちになりがち。退職金がない会社も多い。
🚢 船員の未来
- 特徴:年功序列的に基本給が上がる&役職(士官)になれば大幅アップ。
- 給料:船長や機関長クラスになれば年収1,000万円も夢ではない。退職金制度もしっかりしている所が多い。
「長く働く」ことを考えると、昇給システムが整っている船員業界の方が安心感があります。
どっちを選ぶべき?究極の2択
あなたの性格に合わせて選んでください。
🚢 船員が向いている人
✅ とにかくお金を貯めたい(借金返済、結婚資金、老後資金など) ✅ 独身、または家族の理解がある ✅ 3食付きの生活に魅力を感じる ✅ 長期間(3ヶ月など)家を空けても平気 ✅ 生活費を極限まで減らしたい
🚚 トラックドライバーが向いている人
✅ 毎日家に帰りたい(子供の成長を見守りたい等) ✅ 土日は絶対休んで趣味に使いたい ✅ 一人の時間が好き(船は集団生活) ✅ 地域に根差した生活がしたい
よくある質問(FAQ)
Q1: 船員は本当に生活費ゼロ? A: 贅沢しなければ、ほぼゼロです。食事、光熱費、洗剤、飲み物まで船に揃っています。私はAmazonで買い物もしないので、本当にお金を使いません。
Q2: 休暇中も給料が出るって本当? A: 本当です。これが船員の最強のメリット。「有給休暇」とは別に、乗船サイクルの休暇(1ヶ月など)でも給料(基本給)が出ます。
Q3: どっちが楽? A: 精神的には「トラック」、肉体的・経済的には「船員」だと感じます。 トラックは運転席という「個室」が一日の大半ですが、手積み手下ろしがきついです。船員は集団生活のストレスはありますが、肉体的な負担はトラックの手積みほどではありません(船種によります)。
まとめ:お金を貯めるスピードは「船員」が異次元
私の結論 年収額面は似ていても、「貯金できるスピード」は船員が圧倒的です。 月10万円かかっていた生活費が月2,000円になるインパクトは凄まじいです。年間100万円以上、自動的に貯金額に差がつきます。
「今の生活を変えたい」「短期間でガッツリ資産を作りたい」と思うなら、船員の世界に飛び込んでみる価値は十分にあります。
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執筆者プロフィール
元トラックドライバー(3年)、現在は内航船の船員(2年目)。 物流業界での実体験をもとに、転職や働き方について発信しています。




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